「虫切り」とは、奈良時代から伝わる子どもの「かんの虫」を抑える療法です。
鹿浜の虫きりは、行基が宿泊の礼に伝授したと伝えられているようです。
鹿浜の虫きりは有名で、かつて鹿浜の渡しは、別名「虫切の渡し」とも呼ばれました。
(説明板)
「鹿浜虫切り小宮家
小宮家は、夜中に子供が急に泣き出したりする癇の虫を抑える「鹿浜虫切り」として古くから知られている。
小宮家の門前には、庚申塔(享保十七年(一七三二)銘 区登録有形民俗文化財)と石仏が並んで立っている。右側の庚申塔は、右側面に「享保十七壬子天□月吉日」、左側面には「武州足立郡渕江領鹿浜村」と刻んであり、正面には青面金剛と邪鬼および三猿が彫ってある。左側に立っているのは、六地蔵で「于時享保五年庚子天二月十六日」「武州足立郡渕江領鹿浜村糀谷」と刻んであり、糀谷ズシの講中によって奉納されたことがわかる。
また、小宮家には貞和五年(一三四九)銘と年代不明の板碑の二基(共に区登録有形民俗文化財)が保管されており、この地域の中世の歴史を今に伝えている。
平成三十一年三月 足立区教育委員会」
<庚申塔> 足立区文化財
享保17(1732)年銘の青面金剛像の庚申塔です。
(左側面)「武州足立郡渕江領鹿浜村」
<六地蔵念仏供養塔>
享保5(1720)年銘の六地蔵念仏供養塔です。
(中央)「奉造立六地蔵尊寒念仏」
(左脇)「武州足立郡渕江領鹿浜村糀谷」
<石祠>